
要点:
- Profoundがセルフサービスプランを廃止したことで、自分で登録できるAI検索モニタリングツールへの需要が急増している。
- 代理店が複数クライアントを管理するには、プロジェクト単位の課金とホワイトラベル機能が不可欠な選定基準となる。
- 日本語対応・円建て価格・即日登録可能かどうかが、ツール選定における実用上の最重要ポイントだ。
LLMO(AEO/GEO)ツールの選定は、2026年9月以降に大きく様相が変わった。Profoundがセルフサービスプランを廃止したことで、これまでそのツールを使っていたスタートアップ、中小代理店、ミッドマーケットのマーケティング担当者が代替を探す状況になっている。この記事では、即日登録できるツール、代理店が複数クライアントを効率よく管理できるツール、日本語市場に対応したツールという三つの観点から、現在有力な選択肢を事実ベースで比較する。
Profoundのセルフサービス廃止で何が変わったか
Profoundは2026年9月、$99/月と$399/月のセルフサービスプランを廃止した。現在、ブランド向けにはカスタム見積もりによるエンタープライズ契約のみが提供されている。代理店向けには$399/クライアント/月のプランが残っており、こちらは自己登録できる。
この変更が実際に影響を与えるのは、主に三つのユーザー層だ。
ひとつ目はスタートアップおよび個人マーケター。月数万円規模の予算でカード払いすぐ使い始めたいが、カスタム見積もりプロセスに入るほどの組織規模や調達フローを持っていない層だ。
ふたつ目はミッドマーケットブランドのマーケティングチーム。AI検索でのブランド可視性(LLMOとも呼ばれる)をモニタリングしたいが、エンタープライズ契約の稟議に数週間かけられない状況にある。
三つ目は中小代理店。複数クライアントのAI可視性を管理したいが、クライアントごとに$399/月を積み上げるモデルは採算が合わない場合が多い。
「カスタム見積もり待ち」の問題は単なる価格の問題ではない。ツールを評価するだけでも営業プロセスを経る必要があり、PoC(概念実証)の前段階から時間とリソースが取られる。特に少人数チームの代理店やスタートアップにとって、これは実質的なアクセス障壁になる。
この記事が答える問いは三つに絞られる。今すぐ自分で登録できるツールはどれか。代理店が複数クライアントを効率的に管理できる構造を持つツールはどれか。日本語市場を軸に動いているチームにとって現実的な選択肢はどれか。以下の比較はすべてこの三つの観点を軸に構成している。
AEO・GEOツールの評価基準:何を比べるべきか
LLMOツールを比較するとき、機能一覧を眺めるだけでは不十分だ。自社の状況にとって何が「外せない条件」で何が「あればいい機能」かを先に決めておかないと、価格や対応エンジン数の数字だけで判断してしまい、運用フェーズに入って後悔することになる。
ここでは、この比較全体で一貫して使う六つの評価軸を整理する。

① 対応AIエンジンの数と種類
ChatGPT、Perplexity、Gemini、Claudeなど、主要なAI検索エンジンをどれだけカバーしているかが可視性データの網羅性を決める。日本市場ではさらに、Google AI OverviewsやGoogle AI Modeへの対応が実用上の優先事項になる。カバレッジが薄いツールでは、実際にユーザーが使っているエンジンでの状況が見えないまま施策を打つことになる。
② 価格と登録方式(自己登録 vs 要問合わせ)
価格が公開されていないツールは、評価フェーズに入るだけで時間がかかる。特に小規模チームや代理店にとって、「まず使ってみて判断する」ができないことは選定から外れる理由になる。月額・年額・プロジェクト課金のどの構造かも、総コストに大きく影響する。
③ 無料トライアルの有無と条件
トライアルの有無だけでなく、「何プロンプト・何エンジン・何日間」という条件が実際の検討に足るかどうかが重要だ。制限が厳しすぎるトライアルは本番ユースケースを評価できない。
④ 日本語・多言語対応
UIが日本語かどうかという問題と、プロンプトや分析対象を日本語で設定できるかどうかは別の問題だ。日本市場向けのモニタリングを行うなら、少なくとも後者が必要になる。
⑤ 代理店向け複数プロジェクト管理
クライアントごとにデータが分離されているか、一つのアカウントで複数プロジェクトを管理できるか、追加クライアントのコスト構造はどうなっているかを確認する必要がある。
⑥ ホワイトラベル対応
代理店がクライアントに成果を報告する際、自社ブランドのレポートとして提出できるかどうかは、クライアント対応の品質と信頼性に関わる。対応していないツールでは、プラットフォームのロゴや名前がクライアントの目に触れる。
これら六軸を踏まえて、次の比較表と各ツール解説を読むと、自社の優先順位に照らした判断がしやすくなる。
主要ツール比較表:Profound代替候補を一覧で見る
下表では、今回比較対象とするツールを六つの評価軸で整理した。公開情報がない項目は「非公開」と明記し、数値の推測は行っていない。

| ツール | 対応AIエンジン数 | 最低価格・登録方式 | 無料トライアル | 日本語対応 | 代理店向け複数プロジェクト | ホワイトラベル |
|---|---|---|---|---|---|---|
| Citadex | 13(ビジネス以上。無料・プロは7) | 無料プランあり(カード不要)、プロ$39/月・ビジネス$139/月、自己登録。代理店:$150/プロジェクト/月(無限プロンプト) | 無料プランで試用可。代理店は審査通過後14日間(1プロジェクト・最大3市場) | 日本語UI。プロンプト・レポートを任意言語に翻訳可能 | 対応(代理店プラン:プロジェクト単位課金、全プロジェクト一括管理) | 対応(代理店プラン:カスタムドメイン・ロゴ・カラー) |
| DolphinX AIO | 6 | ¥30,000/月(ライト)、自己登録 | 無料お試しあり | 日本語UI | 非公開 | 非公開 |
| ミエルカGEO | 6 | ¥49,800/月(シングルサイト)、要問合わせ・12ヶ月契約・初期費用あり | 非公開 | 日本語UI | 非公開 | 非公開 |
| Otterly.ai | 4(Gemini・Google AI Modeは有料オプション) | $29/月(Liteプラン:15プロンプト)、自己登録 | 14日間(クレジットカード不要) | プロンプトは全言語対応、UIは英語 | 非公開 | 非公開 |
| Peec AI | 3(プランごとに選択、追加は有料) | $95/月(Starterプラン:50プロンプト・1プロジェクト)、自己登録 | 非公開 | 日本語プロンプト設定可 | 代理店プランあり($245/月〜、3クライアントプロジェクト〜) | 非公開 |
| Profound | 9 | カスタム見積もりのみ(要問合わせ) | 7日間(50プロンプト・3エンジン) | 英語UIのみ | 代理店向け:$399/クライアント/月(自己登録可) | 非公開 |
各ツールの詳細な強み・弱み・最適ユーザー層については、次のセクションで確認できる。
各ツール詳細解説:強み・弱み・誰に向いているか
Citadex
Citadexは、ChatGPT、Gemini、Perplexity、Claude、Microsoft Copilot、Google AI Overviews、Google AI Modeの7エンジンを全プランで、ビジネスプラン以上ではGrok、DeepSeek、Mistral、Qwen、Doubao、Kimiを加えた13エンジンを対象とするLLMO(AEO/GEO)プラットフォームだ。無料プランはクレジットカード不要で自己登録でき、プロプラン($39/月、1プロジェクト)とビジネスプラン($139/月、5プロジェクト)もその場で申し込める。代理店向けプランは申請・審査制で、審査通過後に14日間のトライアル(1プロジェクト・最大3市場)が付与される。料金は$150/プロジェクト/月(月払い)。
代理店向け機能として、ホワイトラベル(カスタムドメイン・ロゴ・カラー)、クライアントデータの完全分離、無制限チームシート、365日の履歴データ保存が含まれる。UIは日本語を含む9言語に対応しており、プロンプトや回答・レポートを任意言語に翻訳する機能もあるため、日本語チームが海外市場の結果を確認する用途にも対応している。
強み: 対応エンジン数が比較対象中で最多。無料プランから自己登録で始められ、代理店向けにはホワイトラベルと複数プロジェクト管理が構造的に設計されている。
弱み・ギャップ: ホワイトラベルとクライアント管理は代理店プラン限定で、代理店プランは申請・審査制のため即日開始はできない(審査中もビジネスプランで利用を始めることはできる)。13エンジンすべてを使うにはビジネスプラン以上が必要。
最適なユーザー層: まず無料で試したいブランド担当者から、複数クライアントのAI可視性を一元管理したい中小〜中規模の代理店・マーケティング会社まで。
DolphinX AIO
DolphinX AIOは日本国内向けのLLMOツールで、ChatGPT、Gemini、Microsoft Copilot、Google AI Mode、Perplexity、Claudeの6エンジンに対応している。価格はライト¥30,000/月、プロ¥50,000/月、ビジネス¥100,000/月で、無料お試し期間がある。UIは日本語ネイティブで、GA4連携とAIコンサルタントサポートが含まれている点が特徴だ。
強み: 日本語UIと円建て価格、GA4連携、コンサルサポートが一体になっており、ツール導入と並走した支援を求める国内チームに向いている。
弱み・ギャップ: 対応エンジン数は6で、DeepSeekや中国系エンジンはカバー外。代理店向け複数プロジェクト管理やホワイトラベルについての公式情報は現時点で非公開。
最適なユーザー層: 日本語市場に特化し、ツール操作のサポートを含めて導入したい国内ブランドや中小企業。
ミエルカGEO
ミエルカGEOは、日本市場向けに開発されたLLMOツールで、ChatGPT、Gemini、Perplexity、Claude、Google AI Overviews、Google AI Modeの6エンジンをカバーする。価格はシングルサイト¥49,800/月(マルチサイト¥99,800/月)で、初期費用と12ヶ月契約が標準条件だ。
強み: Google AI OverviewsとGoogle AI Modeの分析に強く、国内SEOツール「ミエルカ」との連携実績があるため、既存ユーザーには導入ハードルが低い。日本語UIとサポート体制が整っている。
弱み・ギャップ: 12ヶ月契約と初期費用が必要で、短期間での試験導入や柔軟な解約が難しい。無料トライアルの有無は現時点で非公開。代理店向け機能の公式情報も非公開。
最適なユーザー層: 国内Googleエコシステムでの可視性を重視する日本の中規模〜大規模ブランド。長期的なコミットメントができる組織向け。
Otterly.ai
Otterly.aiはChatGPT、Google AI Overviews、Perplexity、Microsoft Copilotの4エンジンを標準で追跡し、GeminiとGoogle AI Modeは有料オプションで追加できるLLMOツールで、$29/月のLiteプランから自己登録で即日利用できる。14日間のトライアルはクレジットカード不要。プロンプトは全言語で設定可能だが、UIは英語のみだ。
強み: 有料プランのエントリー価格が比較対象中で最も低く、クレジットカードなしで試せるトライアルが購入前の評価を容易にする。
弱み・ギャップ: Liteプランは15プロンプトまでという上限があり、本番規模での運用には上位プランへの移行が必要になる。GeminiとGoogle AI Modeは有料オプションのため、追跡エンジンを増やすと月額が上がる。UIが英語のみのため、日本語チームには操作の壁がある。代理店向け複数プロジェクト管理・ホワイトラベルについての公式情報は非公開。
最適なユーザー層: まず低コストで試したい個人マーケターや小規模チーム。英語での操作に慣れているユーザー向け。
Peec AI
Peec AIは、ChatGPT、Perplexity、Gemini、Google AI Overviews、Google AI Modeなどから各プランで3モデルを選んで追跡する方式で(追加モデルは有料)、Starterプランは$95/月(50プロンプト・1プロジェクト)から自己登録で利用できる。全プランでシート数無制限という点が特徴で、代理店向けには$245/月(3クライアントプロジェクト)からの代理店プランもある。
強み: シート無制限のため、チームメンバーが多い組織でも追加コストなくアクセスを広げられる。代理店向けに複数クライアントを管理できる専用プランも用意されている。
弱み・ギャップ: Starterは50プロンプト・1プロジェクト・3モデルという制限があり、対象エンジンを増やすと追加料金がかかる。ホワイトラベルについての公式情報は非公開。無料トライアルの有無も非公開。
最適なユーザー層: チームが大きく、主要エンジンに絞ってモニタリングを始めたいブランドのマーケティングチーム。
Profound
Profoundは、ChatGPT、Perplexity、Claude、Gemini、Copilot、DeepSeek、Google AI Mode、Google AI Overviews、Exa Searchの9エンジンに対応している。2026年9月のセルフサービスプラン廃止後、現在はエンタープライズ向けのカスタム見積もりのみで提供されている。代理店向けには$399/クライアント/月のプランが残っており、こちらは自己登録できる。7日間の無料トライアル(50プロンプト・3エンジン)は引き続き提供されている。UIは英語のみ。
強み: 対応エンジン数9は比較表内でCitadexに次ぐ水準。Exa Searchへの対応はユニークな要素だ。
弱み・ギャップ: ブランド向けのセルフサービスプランが廃止されており、即日利用ができない。価格はカスタム見積もりのみで調達プロセスに時間がかかる。英語UIのみで日本語チームの操作ハードルが高い。
最適なユーザー層: 調達プロセスを経て長期契約できるエンタープライズ規模の組織。
代理店・マーケティング会社が複数クライアントを管理するための選び方
代理店がLLMOツールを選ぶとき、ブランドが単独で使う場合とは根本的に異なる要件が発生する。まずこの違いを明確にしておかないと、個人・ブランド向けに設計されたツールを代理店用途に流用して、運用コストと管理負担が想定外に膨らむことになる。
代理店特有の要件は主に四つだ。
クライアントデータの完全分離: あるクライアントのプロンプト、競合情報、履歴データが別のクライアントから見えない構造になっているか。一つのワークスペースに全クライアントのデータが混在するツールでは、情報漏洩リスクとデータ管理の手間が両方発生する。
ホワイトラベルレポート: 成果報告をクライアントに提出する際、ツールのロゴや名称が表示されないか。クライアントとの信頼関係やブランディングの観点から、代理店のブランドとして報告できる環境が必要になる。
追加クライアントのコスト構造: 料金が「プラン単位(プロンプト数やプロジェクト数の上限つき)」か「クライアント(プロジェクト)単位」かによって、クライアントが増えたときのコストの増え方がまったく異なる。プラン単位のツールでは、クライアントを追加するたびにプロンプト枠やプロジェクト枠が足りなくなり、上位プランへの移行や追加購入が必要になる。クライアント単位の課金なら1社あたりの原価が一定で、クライアントへの請求にそのまま反映しやすい。
チームメンバーのアクセス権管理: クライアントが自分のプロジェクトのみを閲覧できる権限設定、チームメンバーへの機能制限、請求情報の非表示設定などが必要になる。
今回比較した各ツールの代理店向け機能を整理すると、公式に代理店向けプランを用意しているのはCitadex、Peec AI($245/月〜、3クライアントプロジェクト〜)、Profound($399/クライアント/月)で、このうちホワイトラベル対応を公式に明記しているのは今回調べた範囲ではCitadexのみだ。DolphinX AIO、ミエルカGEO、Otterly.aiについては、代理店向け機能の公式情報が現時点で非公開であるため、導入前に各社に直接確認する必要がある。
代理店がツール選定前に確認すべき三つの質問を挙げておく。
- ホワイトラベルは可能か: 自社ブランドのロゴ・カラー・ドメインでクライアントに見せられるか。
- クライアントデータは完全に分離されているか: プロジェクト間でデータが混在しない設計になっているか。
- クライアントを追加するたびのコストはいくらか: プロジェクト単位か、シート単位か、または別の課金体系か。
この三つに明確な答えが得られないツールは、代理店用途では後から問題が出やすい。
シナリオ別の推奨:自分に合うツールをどう選ぶか

① 今すぐ自己登録したいスタートアップ・個人マーケター
避けるべき条件: カスタム見積もりが必要・営業プロセスを経ないと評価できない・英語UIで操作ハードルが高い。
優先すべき条件: 月額料金が公開されている・クレジットカードで即時登録できる・無料トライアルで本番に近い条件で試せる。
この状況に合うのはCitadex(無料プランあり・カード不要、プロ$39/月)、Otterly.ai($29/月・クレジットカード不要で14日間トライアル)、Peec AI($95/月・自己登録)だ。日本語UIを必須とするなら、Citadexか、DolphinX AIO(¥30,000/月・無料お試しあり)が検討対象になる。Profoundはセルフサービスが廃止されており、この用途には現在対応していない。
② 日本語市場に特化したブランドのマーケティング担当者
避けるべき条件: 英語UIのみ・日本語プロンプトの設定が難しい・Google AI OverviewsやGoogle AI Modeに非対応。
優先すべき条件: 日本語UI、または日本語プロンプト・レポートに対応・国内主要AIエンジンをカバー・円建て価格または費用感が把握しやすい。
ミエルカGEO(日本語UI・Google AI Overviews強み・¥49,800/月〜)とDolphinX AIO(日本語UI・¥30,000/月〜)が直接的な選択肢だ。ただしミエルカGEOは12ヶ月契約と初期費用が前提になるため、まず試してから判断したい場合はDolphinX AIOの方が入りやすい。
③ 複数クライアントを管理する中小代理店
避けるべき条件: クライアントデータが分離されない・プラン上限のためクライアント追加のたびに上位プランへの移行が必要になる・ホワイトラベル非対応・カスタム見積もりでコスト把握が困難。
優先すべき条件: プロジェクト単位課金・ホワイトラベル・データ分離・複数プロジェクトの一括管理。
複数クライアントのAI可視性を管理する代理店には、Citadexは代理店の運用に合わせた設計になっている。プロジェクト単位課金($150/プロジェクト/月)、完全なホワイトラベル、クライアントデータの分離、無制限チームシートが代理店向けプランとして設計されているからだ。Profoundも代理店向けプラン($399/クライアント/月)を自己登録で利用できるが、クライアント1社あたりの月額はCitadexより高い。Peec AIにも代理店プラン($245/月〜、3クライアントプロジェクト)があるが、ホワイトラベルの有無は公式に確認できない。
④ グローバル展開を視野に入れたエンタープライズ
避けるべき条件: 対応エンジン数が限られる・多言語・多市場に追加コストがかかる・プロンプト数の上限が本番規模に対して低すぎる。
優先すべき条件: 広範なエンジンカバレッジ・多言語対応・詳細な権限管理・長期的なデータ保存。
エンジン数とグローバル多言語対応を最優先にするなら、Citadex(13エンジン、任意言語対応)かProfound(9エンジン)が上位候補になる。ただしProfoundはカスタム見積もりのみのため、調達プロセスを経られる組織が前提だ。
AI可視性ツール導入時のよくある失敗と注意点
① 対応エンジンが自社のターゲット市場と合っていない
ツールの対応エンジン数が多くても、自社のターゲットオーディエンスが実際に使っているAIエンジンが含まれていなければ意味がない。日本市場向けなら、Google AI OverviewsとGoogle AI Modeへの対応は必須だ。海外展開も視野に入れるなら、DeepSeekや中国系エンジンをカバーするかどうかも確認ポイントになる。
確認手順:ツールの対応エンジン一覧を自社のターゲット市場で使われているエンジンと照合し、優先度の高いものがすべてカバーされているかを選定前にチェックする。
② 価格が公開されていないツールを選んで調達に時間がかかる
カスタム見積もりが必要なツールは、評価フェーズに入るだけで営業担当者とのやり取りと社内承認が必要になる。急いでいる場合や小規模チームでは、このプロセス自体がボトルネックになる。
回避策:選定段階で「価格の透明性」を必須条件として明示し、公開価格があるツールを最初にリストアップする。カスタム見積もりのツールは、十分な検討期間がある場合にのみ評価プロセスに入る。
③ 代理店が上限つきのプランを選んでクライアント追加のたびに枠が足りなくなる
多くのツールは料金プランごとに追跡できるプロンプト数やプロジェクト数の上限があり、その枠は全クライアントで共有される。1社目では十分だった枠も、クライアントが増えるたびに不足し、上位プランへの移行や追加購入が必要になる。
確認手順:代理店として使う場合は必ず「クライアントが10社になったときのコストはいくらか」を導入前に試算し、ツールの課金構造を正確に把握する。
④ 無料トライアルの制限が本番ユースケースと乖離している
トライアル期間中に使えるプロンプト数やエンジン数が非常に限定的な場合、本番環境での動作・精度・レポートの質を正確に評価できない。結果として「使ってみたら想定と違った」という事態が本番移行後に発生する。
回避策:トライアル開始前に本番で追跡したいプロンプトリスト(最低20〜30件)と対象エンジンを用意しておき、トライアル期間中に実際の運用シナリオで試す。制限が厳しすぎる場合は、ベンダーに追加の評価条件を交渉することも選択肢になる。
「既存のSEOツールを流用する」アプローチのリスク
SemrushやAhrefsなどの既存SEOツールは、検索結果ページの順位や被リンクを測るために設計されている。AI検索エンジンの回答内でブランドがどう言及・推薦されているか、どのソースが引用されているか、競合と比較してどのポジションにいるかを継続的にモニタリングする機能は、これらのツールのコア設計にはない。LLMOの観点からは、目的に特化したツールを選ぶ方が実用上の精度と効率が高い。
よくある質問:Profound代替ツール選定のQ&A
Q: AEOとGEOの違いは何か?
AEO(Answer Engine Optimization)は、AIが質問に答える際に自社ブランドが回答内に取り上げられるよう最適化するアプローチを指す。GEO(Generative Engine Optimization)は、生成AIエンジンのコンテンツ生成プロセス全体での可視性を高めることに焦点を当てた概念で、範囲や切り口は若干異なるが、実務上は両者は重複する部分が大きく、日本では「LLMO」(LLM最適化)という用語でまとめて呼ばれることが多い。
Q: 日本語ブランドにもこれらのツールは使えるか?
ツールによって対応範囲が異なる。ミエルカGEOとDolphinX AIOは日本語UIと国内市場向けの設計を持ち、即戦力になりやすい。Peec AIも日本語プロンプトを設定して使うことができる。Otterly.aiもプロンプトは全言語対応だが、UIは英語のみだ。Profoundは英語UIのみとなっている。Citadexは日本語UIに対応し、プロンプト・AI回答・レポートを任意の言語に翻訳する機能も持っており、日本語市場と海外市場を並行して管理する用途に対応している。
Q: AEO施策の効果が出るまでどのくらいかかるか?
コンテンツの修正やページの更新がAI検索エンジンの回答に反映されるまでの期間は、エンジンや対象コンテンツの性質によって異なるため、特定の期間を一般的な目安として示すことは難しい。ただし、効果を判断するには少なくとも数週間から数ヶ月の継続モニタリングが現実的な単位になる。定点観測のデータが蓄積されてはじめて、施策前後の変化を比較できるようになる。
Q: 無料でChatGPTへの言及をトラッキングする方法はあるか?
ChatGPTに手動でプロンプトを入力してブランド名への言及を確認することは技術的には可能だが、継続的・体系的なモニタリングとしては非効率だ。複数のプロンプトを複数エンジンで定期的に確認し、変化を記録・分析するためには、専用ツールを使う方が実用的な精度とカバレッジを確保できる。今回紹介したツールのうち、無料トライアルを提供しているものは、まず試す入口として活用できる。
Q: どのAIエンジンを優先すべきか?
自社のターゲットユーザーが日常的に使っているエンジンから優先するのが基本だ。日本市場ではGoogle AI OverviewsとChatGPTの利用が実態として大きく、これらは最低限カバーしたいエンジンになる。グローバル展開を視野に入れる場合は、Perplexity、Gemini、Microsoft Copilotの動向も追う必要がある。エンジンの使われ方や市場シェアは変動するため、モニタリングするエンジンのリストは定期的に見直すことが望ましい。
Q: これらのツールはSemrushやAhrefsのようなSEOツールと何が違うか?
従来のSEOツールは、検索結果ページでのキーワードランキング、被リンク分析、サイト構造の最適化を中心に設計されている。LLMOツールは、AIが生成した回答文中でブランドが言及・推薦されているか、どのソースが引用されているか、競合と比較したポジションはどうかを追跡するために設計されており、設計の前提となる情報源と評価指標がまったく異なる。両者は補完関係にあるが、AI検索での可視性を専門に管理するなら、目的に特化したLLMOツールが必要になる。