
要点:
- 複数クライアントを管理できるLLMOプラットフォームを選ぶ際は、プロジェクト単位の課金体系・ホワイトラベル機能・対応AIエンジン数が最重要の評価軸になる。
- 自社開発なしでLLMOサービスを始めるには、代理店向けのパートナープログラムを持つSaaSを活用するのが最短ルートである。
- AIエンジンごとに表示される推薦ブランドは市場・言語によって異なるため、日本語対応の検出機能を備えたツールでないとクライアントに正確な可視性データを提供できない。
LLMO(LLM最適化、いわゆるAEO/GEO)は、ChatGPTやClaudeといったAIが生成する回答の中にブランドが言及されるよう最適化する取り組みであり、SEO代理店やWeb制作会社が既存クライアントへ提供できる次世代サービスラインとして急速に注目を集めている。本記事では、代理店視点で実際に評価が必要な7つのプラットフォームを、課金体系・マルチクライアント管理・ホワイトラベル・日本語対応の4軸で横断比較する。
代理店がLLMOツールを選ぶべき理由と市場の現状
ChatGPT・Perplexity・GeminiといったAIエンジンが日常的な検索行動に組み込まれるにつれ、「クライアントのブランドがAI回答の中に登場しているか」が新たなKPIとして浮上している。これは単なるトレンドではなく、購買意思決定のプロセスが変化していることを意味する。製品カテゴリを調べるユーザーが最初に触れる情報源がGoogle検索からAIアシスタントへと移行し始めているため、そのAI回答に載っていないブランドは最初の検討段階から外れるリスクが生まれる。
従来のSEOツールが計測するのは検索順位と被リンク数だ。これらはAI生成回答の中でブランドが言及されているかどうかとは別の指標であり、Semrushでトップ10圏内にいるクライアントがChatGPTの回答には一切登場しないという事態は実際に起きている。代理店がクライアントに提出する月次レポートにAI可視性のデータがなければ、その報告書はますます不完全なものになる。
ここで用語を整理しておく。AEO(Answer Engine Optimization)は主にAIエンジンの回答内にブランドを登場させることを目的とした最適化を指し、GEO(Generative Engine Optimization)は生成AIが参照するコンテンツ全体の最適化という文脈で使われる。LLMOはこれらを包含する日本語圏での総称として定着しつつある。
日本市場固有の事情として注意が必要なのは、日本語クエリへのAI回答と英語クエリへのAI回答では、推薦されるブランドのリストが異なることだ。「おすすめの会計ソフトは?」を日本語で入力した場合と英語で入力した場合、ChatGPTが返すリストは重複しないケースが珍しくない。つまり、英語データを日本語クライアントに適用するだけでは実態を反映しない。ローカル言語での検出機能は任意の付加機能ではなく、日本市場では必須要件になる。
代理店がLLMOサービスを新サービスラインとして追加できるかどうかは、使うプラットフォームの設計思想に依存する。マルチクライアント管理・ホワイトラベル・パートナープログラムの三要素が揃っていないプラットフォームでは、サービスとして成立させるための運用コストが過大になる。
代理店向けLLMOツールを評価する7つの基準
代理店が自社のビジネスモデルに合うプラットフォームを選ぶ際、以下の7軸で評価することを推奨する。
- ① 対応AIエンジン数と種類:ChatGPT・Claude・Gemini・Perplexity・Copilot・Google AI Overviews/AI Modeは最低ラインで、Grok・DeepSeek・Qwenといったエンジンへの対応がグローバル展開するクライアントには重要になる。エンジン数が少ないプラットフォームはカバレッジの穴が生まれる。
- ② マルチクライアント管理機能:プロジェクト単位での分離・クライアントごとのダッシュボード・担当者ごとの権限設定が備わっているか。これがなければ運用は属人的なExcel管理に逆戻りする。
- ③ 課金体系:席数課金・プロンプト数課金・プロジェクト単位課金の違いは、クライアント数が増えたときのコスト構造に直接影響する。詳細は次セクションで試算する。
- ④ ホワイトラベル・カスタムレポートの有無:レポートに自社ブランドを載せられるか、カスタムドメインで完全に白ラベル化できるかで、代理店がクライアントに見せられるサービスの質が変わる。
- ⑤ 日本語・多言語対応の質:英語プロンプトの翻訳対応と、ターゲット市場の実際のユーザーが使う言い回しでクエリを構築するネイティブ検出型は、精度が根本的に異なる。
- ⑥ パートナープログラムの有無と条件:ツールの転売モデルか、プラットフォームの技術基盤を使って自社サービスを構築できるモデルかで、長期的な事業価値が変わる。
- ⑦ 無料トライアルの有無:実際のクライアントデータでパイロット検証できるかどうかは、投資判断を間違えないために重要だ。
プロンプト数課金のプラットフォームでは、クライアント数が増えるほどコストが非線形に増大し、マージン管理が難しくなる。クライアント10社×各社50プロンプト=月500プロンプトを追跡しようとすると、プロンプト数上限のある低価格プランでは対応できなくなり、上位プランへの強制的なアップグレードが発生する。ホワイトラベルについては後述するが、「なし」「ブランド化レポートのみ」「カスタムドメインの完全白ラベル」の3段階で評価することが代理店には欠かせない。
課金体系の違いが代理店の収益性に与える影響

代理店が10社のクライアントを管理し、各社に50プロンプトの月次追跡を提供するシナリオで考えると、課金モデルの違いがいかに収益性を左右するかがわかる。
プロンプト数課金の場合:Otterly.aiのStandardプランは月$189で100プロンプト上限。10社×50プロンプト=500プロンプトには到底足りず、Premiumの$489/月でも400プロンプト上限のため2プランが必要になる。Peec AIのStarterは月€89(約$95)で25プロンプト上限。同じ条件なら複数契約が必要になるか、Advancedの€495/月への移行を迫られる。プロンプト数課金は、クライアント数の増加とプロンプト数の増加が重なると、コストが急激に膨らむ構造を持つ。
席数課金の場合:ProfoundのGrowthプランは月$399で3席。担当者が5名いれば追加席が必要になり、クライアント10社を複数担当者で管理する体制では計算が複雑になる。チームが小さいうちは問題ないが、代理店が組織的にスケールする場面でコストが跳ね上がるリスクがある。
プロジェクト単位の固定課金の場合:クライアント1社=プロジェクト1件として固定費が決まるモデルは、代理店にとって予測可能なコスト構造をもたらす。クライアントが増えれば費用もその分増えるが、増分は線形で管理しやすい。クライアントへの請求モデル(ツール費用+サービスフィー)と課金単位の相性も良く、マークアップ計算がシンプルになる。
結論として、代理店がクライアント数を増やしながら収益性を維持するには、プロンプト数や席数に依存しないプロジェクト単位の課金体系が最も相性が良い。ツールを選ぶ前に、想定するクライアント数と追跡プロンプト数を具体的に見積もってから試算することを強く推奨する。
マルチクライアント管理機能:何ができれば十分か
「複数クライアントを管理できる」という言葉は各ツールのマーケティング資料によく登場するが、その中身は大きく異なる。代理店が実務で必要とする最低限の機能は次のとおりだ。
- プロジェクトの論理的な分離(クライアントAのデータがクライアントBのダッシュボードに混在しない)
- クライアントごとの個別ダッシュボードとレポート出力
- 担当者ごとのアクセス権限設定
- クライアント別のプロンプトセット管理
これらが不十分なプラットフォームを使った場合、実務でどうなるか。データが一つのアカウント内に混在するため、クライアントA向けのレポートを作成する際にクライアントBのデータを誤って参照するリスクが生まれる。担当者の退職や引き継ぎ時に権限管理が煩雑になる。レポートのエクスポートが一括でできなければ、月次報告のたびに手作業が発生し、スタッフの工数を圧迫する。
代理店向けUIとして最低限必要な要素は、クライアント一覧ビュー・切り替え操作のシンプルさ・一括エクスポート機能の3点だ。個人事業主向けのセルフサービスプランを複数契約して代替しようとするアプローチは、請求が分散する・ダッシュボードを行き来する手間が増える・権限設定が効かないという問題をすべて内包するため、中長期的には運用負荷が高くなりすぎる。
パートナープログラムを持つプラットフォームは、マルチクライアント管理の設計自体が代理店のオペレーションを前提にしている場合が多い。セルフサービスプランと代理店向けパートナープランでは、UIの構造と機能範囲が根本的に異なることがある。契約前に「代理店が10社のクライアントを同時に管理している状態のデモを見せてほしい」と要求するのが最も確実な確認方法だ。
ホワイトラベルとレポート機能:クライアントへの見せ方を設計する

ホワイトラベルが代理店にとって重要な理由は単純だ。クライアントがレポートを見てツール名を認識した場合、自社で直接契約に切り替える可能性がある。代理店が付加価値を示すためには、プラットフォームの存在を隠し、自社ブランドとして提供できるレポートが必要になる。
ホワイトラベルには事実上3つの段階がある。まず「白ラベルなし」、次に「ブランド化レポート(自社ロゴを追加できるが、URLやレポート内にツール名が残る)」、最後に「カスタムドメインの完全白ラベル(レポートのURLが自社ドメインになり、ツールの痕跡が見えない)」だ。代理店がどの段階を必要とするかはビジネスモデルと顧客層によって異なるが、継続的なマネージドサービスとして提供する場合は、少なくともブランド化レポートは必須になる。
公開情報をもとに各ツールの対応状況を整理すると、Peec AIはフルの白ラベルについては要問い合わせ、AthenaHQはカスタムエンタープライズ価格帯での対応が示唆されているが詳細は非公開だ。
レポートの自動化も見落とされがちな評価軸だ。スケジュール配信・PDFエクスポート・クライアントポータルへの自動投稿が備わっていれば、月次報告の工数を大幅に削減できる。クライアント10社のレポートを毎月手作業で作成するスタッフコストを試算すると、自動化機能に多少の追加費用を払う方が経済的に合理的なケースがほとんどだ。
日本語・多言語対応:非英語市場のクライアントを抱える代理店が見るべきポイント
AIエンジンは同じ質問でも言語・地域によって異なるブランドを推薦する。日本語で「おすすめのプロジェクト管理ツールは?」と聞いた場合と英語で聞いた場合では、ChatGPTが返すリストは重なるとは限らない。日本のクライアントに正確なAI可視性データを提供するには、日本語での検出が前提条件になる。
「多言語対応」と書かれていても、その質は二通りある。英語で設計されたプロンプトを機械翻訳して日本語化する「翻訳型」と、日本市場のユーザーが実際に使う言い回しでクエリを構築する「ネイティブ検出型」だ。翻訳型は表面的には日本語に見えても、実際のユーザーがAIに対して使う自然な質問文とは乖離が生じやすい。結果として、AIエンジンが実際の日本語ユーザーの質問に答える際にどのブランドを推薦しているかを正確に捉えられない。
日本語クライアントを持つ代理店がプラットフォームを選ぶ際に確認すべき条件は3つある。まず、日本語のプロンプトをネイティブに設定できること。次に、日本市場(日本国内からの検出視点)で追跡できること。そして、日本語でのレポート出力またはUIが利用できること。この3点を満たさないプラットフォームでは、クライアントに提供するデータの信頼性自体が問われる。
中国語圏のAIエンジンについても、グローバルクライアントを持つ代理店には関連する話題だ。DeepSeekやQwenといった中国系エンジンは、欧米系のプラットフォームの多くがカバーしていない。中国市場向けのビジネスを持つクライアントを抱える代理店は、これらのエンジンへの対応有無も選定基準に加えることが望ましい。
代理店の規模・状況別:どのツールタイプが合うか
フリーランス・小規模SEO会社(クライアント5社以下、月予算3万円以内)
この規模で最初に確認すべきは無料トライアルの有無と、エントリープランのプロンプト上限だ。Otterly.aiのLiteプランは月$29で15プロンプトと業界最安値水準だが、5社分のクライアントデータを追跡する場合はプロンプト数が足りなくなりやすい。まず無料トライアルで実際のクライアントデータを試し、必要プロンプト数を把握してからプラン選択するのが失敗しないアプローチだ。
- チェック事項:無料トライアルの有無/エントリーの月額費用/プロンプト数上限
成長中のSEO・Webマーケ代理店(クライアント10〜30社)
マルチクライアント管理機能とホワイトラベル(少なくともブランド化レポート)が備わり、固定課金で収益予測が立てやすいプランを選ぶ段階だ。プロンプト数や席数に依存する課金体系では、この規模でコストの読みにくさが顕在化する。
- チェック事項:プロジェクト単位の分離機能/白ラベル対応レベル/課金体系が固定かどうか
大手広告代理店・エンタープライズ(国内外多数のクライアント)
カスタム価格・SLA・専任サポートが必要になる。BrightEdgeは既存の大規模SEOスタックとの統合が強みだが、年間$12,000以上のエンタープライズ専用契約でAIモニタリングはアドオン提供となる。ProfoundのEnterpriseプランはエージェントワークフローや深いアナリティクスが特徴で、大規模な需要データ分析が必要な組織に向く。
- チェック事項:カスタムSLA/担当者サポート体制/既存ツールスタックとの統合可否
制作会社が新サービスとして追加したい場合
自社でLLMO技術を一から開発する必要がなく、プラットフォームの技術基盤を使って自社のAI Searchサービスを設計できるパートナープログラムを持つプラットフォームが最短ルートだ。Scrunch AIは月$500のエージェンシープランで基盤機能を提供する。複数のエンジンカバレッジと白ラベルを同時に必要とするケースでは、パートナープログラムの具体的な条件(独自サービス設計の自由度・技術サポートの有無)を事前に確認することが重要だ。
- チェック事項:パートナープログラムの有無と条件/白ラベルの完全性/立ち上げ支援の有無
LLMOサービスを新サービスとして立ち上げる際のよくある失敗と対策
失敗①:最初からフルカスタム開発しようとする
LLMOのデータインフラ(複数AIエンジンへのクエリ発行・結果解析・トレンド追跡)を自社で構築しようとすると、エンジニアリングコストと維持費が膨大になる。まず既存SaaSのパートナープログラムを活用してMVPをクライアント1〜2社で検証し、サービスの需要を確認してから技術投資を判断するのが現実的だ。
失敗②:プロンプト数課金のまま規模を拡大してコストが赤字になる
クライアント単価と追跡プロンプト数のシミュレーションを最初に行う。クライアント10社×50プロンプト=月500プロンプトの場合、使用するプラットフォームの上位プランとの比較計算を契約前に必ず実施する。課金モデルとビジネスモデルのミスマッチは、規模拡大と同時に表面化する。
失敗③:英語ベースのデータを日本語クライアントにそのまま提供する
日本語ネイティブ検出機能を持つプラットフォームを選び、日本語プロンプトで生成したレポートをクライアントに提出することが必須だ。英語での検出データは、日本のユーザーがAIに質問した結果を反映していない。
失敗④:ホワイトラベルなしのレポートをクライアントに提出してしまう
契約前にホワイトラベルの対応レベルを必ず確認する。「ブランド化レポート」と「カスタムドメインの完全白ラベル」は別物だ。クライアントの規模と関係性によって必要なレベルが変わるため、エンタープライズプランへのアップグレードコストも含めて試算する。
失敗⑤:AIエンジンの可視性を1回計測して終わりにする
AIエンジンの回答は日々変動する。単発の計測で「載っている/載っていない」を判断するのではなく、週次・月次の継続トラッキングを前提に設計されたプラットフォームを選ぶ必要がある。トレンドデータをクライアントへの定期レポートに組み込むことで、施策の効果を経時的に示せるようになり、サービスの継続契約につながる。
ツール比較:7プラットフォームの概要

以下の表は公開情報に基づいて作成した。非公開の項目は「非公開」と記載し、推測による記入はしていない。
| ツール | 対応AIエンジン数 | エントリー価格 | 無料トライアル | ホワイトラベル | 代理店向け適性 |
|---|---|---|---|---|---|
| AthenaHQ | 8 | $295/月(初月$95) | 詳細非公開 | 詳細非公開 | エンジン数が多くGA4連携が強み |
| BrightEdge | 3(AI Catalyst) | エンタープライズのみ(年間$12,000〜) | なし | 非公開 | 大規模SEOスタックとの統合向け |
| Citadex | 7〜11(ChatGPT・Claude・Gemini・Perplexity・Copilot・Google AI Overviews・Google AI Mode・Grok・DeepSeek・Mistral・Qwen) | $150/月/プロジェクト(年払いなら月$99相当)、プロンプト数無制限 | 14日間(代理店向け・審査制・クレカ不要) | ブランド化レポート対応(カスタムドメインの完全白ラベルは今後提供予定) | 多言語・多エンジン対応、パートナープログラムあり |
| Goodie | 11以上 | Explorer $399/月 | あり | 非公開 | コマース・コンテンツ生成が強み |
| Otterly.ai | 4コア(アドオンあり) | Lite $29/月 | 7日間(クレカ不要) | 非公開 | 最安値エントリー、シート無制限 |
| Peec AI | 6ベース(アドオンあり) | €89/月〜(代理店向け€245/月〜) | あり | フル白ラベルは要問い合わせ | 感情分析・多言語追跡に強み |
| Profound | 9以上 | Starter $99/月 | 詳細非公開 | 非公開 | エージェントワークフロー・大規模分析 |
AthenaHQ
元Google Search・DeepMindエンジニアによって設立されたプラットフォームで、8エンジン対応・GA4連携・robots.txt/llms.txt のサポートを持つ。引用エンジンとクロールレベルの制御が技術的に詳細で、AI可視性の技術的改善に踏み込みたいチームに向く。エントリーは$295/月(初月$95の導入割引あり)。代理店向けの白ラベルやパートナープログラムの詳細は公開情報では確認できない。
BrightEdge
大規模エンタープライズSEOスイートとして確立されたプラットフォームで、AIモニタリングはAI Catalystモジュールとして既存プランへのアドオン提供になる。カバーするAIエンジンはGoogle AI Overviews・ChatGPT・Perplexityの3つ。年間$12,000以上のエンタープライズ契約が前提で、フリートライアルもなく、中小規模の代理店が単独でLLMOサービス用に導入するコスト感ではない。既存のBrightEdge契約企業がAI可視性を補完する用途に適している。
Citadex
7エンジンをベースに最大11エンジン(ChatGPT・Claude・Gemini・Perplexity・Copilot・Google AI Overviews・Google AI Mode・Grok・DeepSeek・Mistral・Qwen)まで拡張でき、DeepSeekとQwenを含む点でアジア市場との接点があるクライアントを持つ代理店に関連する。全言語対応・日本語を含む非英語市場でのネイティブ検出設計を持ち、パートナープログラムによって代理店が自社のAI Searchサービスラインを構築できる体制を提供している。カスタムドメインによる完全白ラベルは今後提供予定のアップグレード項目で。14日間の無料トライアルがある。弱点として、Grok・DeepSeek・Mistral・Qwenの4エンジンが別料金の加購扱いになる点が挙げられる。
Goodie
11以上のエンジン対応を謳い、アジェンティックワークフロー・コンテンツ生成・コマースレベルのプロダクト追跡・トラフィックアトリビューションといった機能が特徴だ。Explorerプランは$399/月。コンテンツ制作や販売チャネルの可視化まで含めた広い機能セットを求めるチームに向く一方、エントリー価格が高めなため小規模代理店には費用対効果の検討が必要になる。
Otterly.ai
Liteプランの月$29(15プロンプト)は代理店向け専用ツールの中で最安値水準で、シートは各プランで無制限。7日間のクレカ不要トライアルはパイロット検証のハードルが最も低い。ただし、コアエンジンは4つ(ChatGPT・Perplexity・Google AI Overviews・Copilot)で、Gemini/AI Modeはアドオンとして$9〜$149/月の追加費用が発生する。。プロンプト数上限の設計がプロンプト数課金型のため、クライアント数が増えるとStandardの$189/月(100プロンプト)でも上限への抵触が起きやすい。
Peec AI
6ベースエンジン(ChatGPT・Perplexity・Gemini・Copilot・Google AI Mode・AI Overviews)に加え、Claudeなどをアドオンとして€30〜€140/月で追加できる設計。代理店専用のスターターが€245/月(シート無制限)で提供されており、感情分析と多言語追跡が強みとして示されている。フルの白ラベルには要問い合わせとなっているため、完全白ラベルを必要とする代理店は事前に条件を確認する必要がある。
Profound
Starterは月$99でChatGPTのみ、Growthが$399/月で3席・マルチエンジン対応。エージェントワークフローとPrompt Volume需要データが特徴で、大規模な分析と自動化を必要とするエンタープライズ向けに強みを持つ。代理店が複数クライアントを管理する場合、席数課金の構造がスケールコストの見積もりに影響する。
よくある質問:代理店のLLMOツール導入に関するQ&A
Q1:LLMOとSEOは何が違うのか?
SEOは検索エンジンのランキングアルゴリズムに対して最適化し、検索結果ページでの順位を上げることを目的とする。LLMOはChatGPT・Claude・Perplexityといった生成AIが回答を生成する際にブランドを言及・推薦されるよう最適化する取り組みで、計測対象が検索順位ではなくAI回答内での言及率(Recommendation Share / Share of Voice)になる。AIエンジンは学習データに加えて、回答生成時に参照・引用できる現在のウェブ上の情報源に基づいてブランドを推薦するため、最適化の方向性もSEOとは異なる。
Q2:既存の大手SEOツールでAI検索対策はできないのか?
多くの従来型SEOツールはAIエンジンのブランド言及を直接追跡しない。Google AI Overviewsの表示有無を部分的に把握できるツールはあるが、ChatGPT・Claude・Perplexityの回答内でブランドが言及されているかを継続的に監視する機能は、専用のLLMO/AEOプラットフォームで提供されている。既存のSEOツールを完全に置き換えるというより、AI可視性の専用ツールを並行して導入するのが現実的なアプローチだ。
Q3:無料で試せるLLMOツールはあるか?
Otterly.ai(7日間・クレカ不要)、Citadex(代理店向け14日間・審査制・クレカ不要)のほか、Peec AI・Goodieも無料トライアルを提供している。期間や機能制限は各社異なるため、実際のクライアントデータを使って追跡プロンプトと出力レポートの質を確認することを推奨する。トライアル期間内にマルチクライアント管理機能とレポートエクスポートを必ず試しておくこと。
Q4:クライアントにLLMOサービスを提供し始めるまで、どのくらい時間がかかるか?
プラットフォームの初期設定と最初のレポート作成は通常1〜2週間で完了する。AI可視性の向上という成果がクライアントに見えるようになるまでは、コンテンツ施策の実行を含めて3〜6ヶ月を見込むのが現実的だ。計測開始から成果提示まで時間がかかることをクライアントに事前に説明しておくことが、関係性の維持に重要になる。
Q5:どのAIエンジンを優先して追跡すべきか?
クライアントのターゲット顧客が実際に使うエンジンを優先するのが原則だ。現時点では日本市場でもChatGPTとGeminiのシェアが大きく、Perplexityの利用も増加傾向にある。追跡エンジンを絞りすぎると、特定エンジンでの言及機会損失が見えなくなるリスクがある。将来的なエンジンシェアの変動を考慮すると、拡張性の高いプラットフォームを選んでおく方が乗り換えコストを抑えられる。
Q6:代理店向けのパートナープログラムはどう選べばよいか?
大きく2つのモデルがある。ツールを転売してコミッションを得るモデルと、プラットフォームの技術基盤を使って自社のAI Searchサービスラインを構築するモデルだ。前者はすぐに始められるが差別化が難しく、後者は設計に時間がかかるが長期的に独自の付加価値を生み出しやすい。継続的なマネージドサービスとして提供したい代理店には、後者のモデルを持つプラットフォームとの提携が適している。
Q7:日本語クライアントを持つ代理店に特に注意が必要な点は?
日本語プロンプトでの検出機能・日本市場視点での追跡設定・日本語でのレポート出力可否を契約前に必ず確認すること。英語ベースのデータを日本語クライアントに提供しても、日本のユーザーがAIに質問した際に実際に返ってくる回答を反映していない。多言語対応と記載されていても「翻訳型」か「ネイティブ検出型」かを区別することが、データ品質を担保する上で最も重要な確認事項になる。